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ピアノを表現豊かになるには、全身で指揮者になろう

ダンスをする人たち

表現豊かに弾くためには、全身を使って指揮者になろう

音楽を演奏する時に、【表現豊かに】という表現を良く使いますが、一体どうしたら表現豊かになるのでしょうか。

手っ取り早く上手になるには、自分が指揮者になることです。
私はレッスンの時に、生徒さんが弾いている隣で、大げさに指揮をしたり、歌ったり、踊ったり、全身を大袈裟なくらいに使って指揮者の様になります。
すると、みんな魔法にかかったかのように、上手に弾けるんです!
そして弾き終わった後にとても満足そうな顔をして、今すごく気持ち良く弾けました、と言う生徒さんばかりです。

私は一言も、ここを強く!弱く!なめらかに!などとは言っていません。
不思議ですね。
音楽は一連の流れがあり、一度流れになってしまえば勝手に流れて表現してくれる力があると思っています。私はそのお手伝いをしているだけで、実際に演奏しているのは生徒さんです。

ソフトクリームのようになめらかに
海がうねるように
アリさんのように小さく
象さんのように立派に

文字にしても分かりやすいかもしれませんが、全身で表現すると更に分かってもらえるようです。

先生が指揮してくれると、上手に弾ける!とみんな言ってくれますが、
それを自分でやってみましょう。それが表現豊かになる一番簡単な方法ですね。
私が隣で全身で指揮をしているのは、音楽の表現を引き出すお手伝いしかしていません。私が隣で指揮をすれば上手に弾けるということは、生徒さん自身の中に、その表現力があるということです。

自分一人ではどう表現したらよいのか分からないのかもしれませんが、もし自分が指揮者になって他の人にピアノ弾いてもらうなら、どう指揮をするだろう?と考えてみるのもいいかもしれませんね。
指揮をするといっても、本物の指揮者みたいに立派にする必要はありません。身体を使って、どう表現したいか伝えることです。

テクニックはその先にあります。
この表現をするには、もっと細かいパッセージを練習する必要があるとか、どうしたらもっと滑らかに切れずに弾けるだろう、と考えると、練習の課題が見えてきます。

大まかに譜読みが出来て、表現に困ったら是非指揮者になってみて下さい。