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合唱における音楽の作り方。プロフェッショナルとアマチュアの差とは?

私たちが住んでいる日本で合唱音楽は、他の国に比べプロ・アマを問わず盛んに楽しまれているようです。
個人的な感想ですが「和を以て貴しとなす」という日本人が持っている国民性が合唱音楽に合っている様に思えます。

合唱音楽の作り方でプロとアマにはどのような差があるでしょうか?

合唱音楽の作り方

どんな世界・業界でも当然のことですがプロフェッショナルとアマチュアの間には歴然たる差があります。
クラシック音楽の世界ではどうでしょうか?例えばプロは…

・演奏することと生活がリンクしている
・幼い頃から音楽に接している
・音楽大学を卒業している
・音楽に於ける基本的な習熟度が高い
・音楽に掛けられる・掛けている時間が長い…こんな特徴がありますね。

アマチュアの方々は音楽以外のメインとなる学業・仕事を持ち、その傍らで音楽を楽しんでおられます。

アマチュアの合唱音楽の作り方

アマチュアの合唱団といえば学校の部活やサークルであったり、
国内のほぼ全域に大なり小なり合唱愛好会の様な団体がたくさん存在しています。

彼らは年に1回か2回の定期演奏会などを目標にして、
週に1回の程の練習で少しづつ音楽を積み上げていきます。
イメージとしては紙粘土などで少しづつ「フィギュア」を作っていく感じでしょうか?出来上がる「像」は
音楽でいえばクラシックなら「天使」だったり、日本語の合唱曲なら「仏像」かもしれません。

少しづつ作っていくメリットは1曲に対しての習熟度・暗譜の精度の高さでしょうか、
この点についてはプロでも敵わないところがあります。
デメリットはもちろん時間がかかることです。
学校では先輩と新入生、合唱団ならベテランと新人…
メンバー間でもレベル差があるでしょうから細かな調整も必要でしょう。
音楽的なことでいえばどうしてもプロに比べダイナミクスが劣ります、
プロの合唱団員は音楽大学を卒業していることが多く基本的な発声が出来ていますので、
1人1人の音量を大きく出すことが出来ます。

プロフェッショナルの合唱音楽の作り方

プロは演奏することにより糧を得て生活をしており、当然のことながら演奏機会はアマチュアの
何倍も多くなります、ですから1つの演奏会に対してそれほどたくさんの全体練習の時間は採れません。

個人練習や「経験と勘」などでそれを埋め合わせる訳ですが、特に大きな差といえば
「大きく作って削り取って」形にしていくことです。
イメージとしはメンバー全員で大きな丸太を作り出し音楽が求める内容や指揮者の要求によって
ノコギリやノミで「天使」や「仏像」を削り出す「彫刻」ですね、
その削り出し方で指揮者や合唱団の特徴が出てきます。

プロは音楽に対し基本的な発声やハーモニー構成を理解しているというのもあるのですが、
音楽を削り出して作るメリットは効率の良さでしょうね。
デメリットは次から次へと曲をこなしていくため、1曲に対する愛情がアマチュアに比べて
薄くなりがちなるということでしょうか…

僕は高校では合唱部でしたので、時間を掛けて練習した当時の曲は今でも
ついつい口ずさんでしまうことがあります。


GernMusicSchoolでは発声における大きな丸太の作り方や上手な丸太の削り方を
教授いたします、ご興味がございましたらご予約をお願い致します。

演奏会のお知らせ

12月8日に「日本合唱協会」のメンバーとして演奏会に出演します。
「花・月・星・雪・聖夜」をテーマに後世にも歌い継いでいきたい曲を集めたコンサートです。
コンサートのチケットは「日唱連絡センター」07055845476までお問い合わせください。

感染対策、換気等には万全の対策を施し演奏いたします。