小学生の生徒さんで、電車が大好きで、お休みの日には色んな駅に行って電車を見に行き、電車のことなら何でも教えてくれる子がいます。

練習は、、、あまり好きではない様子で親御さんも心配そうで、私もどうしたらピアノが好きになってくれるレッスンができるか悩んでいました。
でも、レッスンの度に様々な駅の発車メロディーのリズムを歌いながら叩いてくれて、音楽が好きなのが良くわかりました。当音楽教室では、自分で好きにリズムを作れるリズムカードを取り入れています。この生徒さんはピアノを弾くより、このリズムカードが大のお気に入りです。

そこで、リズム好きの能力を伸ばしたいと思い、初めはピアノ＋リズムカードを使ってのレッスン。
単純に4/4拍子、3/4だけでなく、6/8拍子の曲もあり、ピアノではなく、リズムから曲のリズムを学んでいきました。ピアノは弾かずに、リズムだけのレッスンもしばしばありました。

ピアノの基礎的なレッスンも必要ですので、ピアノは基本的なテキストを使っていましたが、せっかく電車好きで色んな発車メロディーを知っているので、テキストも電車音楽のテキストに思い切って切り替えました。

すると、レッスンへのやる気が開花し、自ら進んでピアノの練習をするようになったそうで、レッスンも自信満々、とても楽しみにしてニコニコ通ってくれるようになりました。

最近では、楽譜の書き方をレッスンし始めたところ、毎回自作の発車メロディーを作曲してきてくれます。

ピアノを弾くだけがレッスンではない、ピアノを弾くだけが音楽ではない、ということですね。
リズムは大切な音楽要素です。作曲も音楽の技術です。
ピアノいう道具を通して、大好きな音楽を学んでいってくれています。

特にピアノという楽器は、リズムもメロディーもハーモニーも、作曲も全部学ぶことができる特別な楽器です。
どこにはまるかは生徒さん次第なので、色々なアプローチでレッスンしていきたいと思っています。